ステファノ・ガッバーナは2025年1月1日、自身が約40年前に共同設立した高級ファッションブランド「ドルチェ&ガッバーナ」の会長職を辞任し、経営の第一線から退いた。同社は現在、約4億5000万ユーロ(約700億円)の債務に苦しんでいる。
共同創業者ドメニコ・ドルチェの弟であるアルフォンソ・ドルチェが、同社の最高経営責任者(CEO)から会長職に昇格した。この人事異動はガッバーナが12月に辞表を提出した後、イタリアの企業登記簿に基づいて今週明らかになった。移行は静かに進められた。
63歳のガッバーナは引き続きクリエイティブ・ディレクターを務め、1985年からブランドを支えてきたドメニコ・ドルチェとの芸術的パートナーシップを維持する。二人の関係は2000年代初頭にロマンチックな関係が終わった後も続き、会社を脅かす数々のスキャンダルを乗り越えてきた。
ブランドが多額の債務を抱えていることは周知の事実です。同社は非上場で、ステファノ・ガッバーナとドメニコ・ドルチェがそれぞれ40%の株式を保有しています。今後、その株式がどうなるのかはまだ不明です。
BBC記者 ピリヤ・ラジ
今回のリーダーシップ交代は、中国をはじめとする高級品市場の減速や債権者との交渉が続く中で、ドルチェ&ガッバーナが財務面でますます圧迫を受けていることが背景にある。3月には同社が債務再編に向けた財務アドバイザーを任命していたと報じられている。
BBCはこの出来事をビジネス面のストレートなニュースとして捉え、ドルチェ&ガッバーナが直面する債務危機と市場課題に焦点を当てている。彼らの報道は財務のメカニズムや専門家の分析に重きを置き、文化的・業界的な含意には触れていない。これは欧州の高級ビジネス報道に対する英国的な実務的アプローチを反映している。
NOSは創業者の関係や過去の論争に関する包括的な歴史的文脈を提供し、特にブランドがスキャンダルを乗り越えてきた強靭さに焦点を当てている。彼らの報道は、欧州の高級産業に関するストーリーにおいて、ビジネスの基礎と文化的ダイナミクスの両方を検討するオランダメディアの傾向を反映している。
ブルームバーグによると、ガッバーナは自身の保有する40%の株式売却を検討しているという。ただし、正式な決定はまだ発表されていない。この動きは、創業者が「社外の人間にブランドを支配させることは決してない」と断言していたブランドにとって、劇的な転換を意味する。
債務状況に関しては、現在銀行との交渉が進行中であるため、現時点でグループからのコメントはありません。
ドルチェ&ガッバーナ — 会社声明
イタリアのファッションブランドは、衣料品事業に加え、ホスピタリティや家具分野にも事業を拡大。1000ポンド(約18万円)を超えるヒョウ柄の磁器製花瓶など、高級家具用品のコレクションも展開している。これらの取り組みは、伝統的な高級小売市場の需要低下を補う狙いがある。
最近では、ミラノ・ファッション・ウィークにおけるキャスティングの民族的多様性の欠如への批判や、中国市場でショーの中止に追い込まれた人種差別的と受け取られかねないSNSキャンペーンなど、数々の論争に見舞われてきた。これらの出来事はブランドの強靭さを試すものとなった。
同ブランドはシチリア文化に根ざした挑発的で官能的なデザインで知られ、1993年にマドンナが「ガーリー・ショー」ツアーの衣装を依頼したことで国際的な注目を集めた。この提携により、ドルチェ&ガッバーナの大胆な美学がポップカルチャーに定着した。
静かな高級志向が流行する市場であっても、彼らのセクシーなシチリア風の世界観は時代を超えて根強く、多くのファンを獲得してきました。
BBC記者 ピリヤ・ラジ
業界関係者は、同社が財務課題に対処するために少数株主投資や戦略的パートナーシップを模索すると予想している。ドルチェ家の経営権強化は、イタリアの伝統を維持しつつ、現代のビジネス実態に適応しようとする意向を示している。